更新日:2024年3月
※ウェイクボードをする時、ボートとライダーを繋ぐ重要なアイテム、それが「メインライン」と「ハンドル」です。「メインライン」はウェイクボード用ロープの正式名称で「ライン」や「ロープ」と呼ばれたりもします。本ページではすべての表現も使用しております。
多くのお客様から「ウェイクボード用のロープとハンドルなんてどれも同じでしょ?」といったような質問をよくいただきます。「全く同じではない!のでちゃんと選びましょう!」というのが私たちの回答です。※(一歩譲って)ハンドルはそう思っていただいても大丈夫です。
大袈裟に思われるかもしれませんが、上手になりたいなら「ウェイクボード」を買い換える前に「メインライン」と「ハンドル」を見直すべきだ、というプロライダー達もいます。※適正サイズのウェイクボードを使用している場合
本ページでは「ライン」に使われる素材から、「ライン」の長さ、「ハンドル」の素材に至るまでウェイクボード用メインラインとハンドルに関する知識を網羅的に説明しています。
目次
迷ったらハンドル&ロープセットを買おう!
ハンドル&ロープセットの一覧を見るウェイクボードで使用するハンドル・ロープをインターネットで探そうとすると何十種類もの商品がでてきます。ハンドル・ロープそれぞれが単品で売られていたり、セットで売られていたりします。
ここで毎年多くの方からご質問いただく内容を2つ紹介致します。Q1. ハンドル&ロープセットって単品でしか売っていない商品より品質は劣るの?
A1. 正直なところ、劣りません。何ならセット商品はすごくお得です!※各メーカー、品質に合わせた価格設定で販売しています数年前までは大手メーカーの高品質なハンドル、そしてロープは別々に売られていることがほとんどでした。が、2020年頃から大手を含むほとんどのメーカーが高品質な商品をセット商品として販売するようになりました。
Q2. ハンドルとロープ、それぞれを別々に買うメリットは?
A2. 単品売りでしか手に入らないカラー・デザインがあります!ほとんどのメーカーがセット売りしている商品はカラーバリエーションが少ない傾向にあります。そのため、自分だけのハンドル&ロープセットを組みたい!という人には単品でのご購入をおすすめいたします。
さて、最後にウェイクボードを楽しむ皆様がウェイクボード用ハンドル&ロープセット、もしくはハンドル・ロープ(単品)選びに失敗されないように必ず確認していただきたい項目をつ挙げます。この項目を確認した上で購入されたのであれば99.9%間違いはないと私たち(自称、水遊びのプロ)は確信しています。
①ハンドル:グリップサイズを確認する
②ハンドル:グリップ形状・素材を確認する
③ロープ:材質を確認する
④ロープ:長さ・セクションを確認する
ハンドルに使われる素材とそれぞれの違い
ボートの大きなパワーを受け取るための唯一のパーツがハンドルです。どんなに大きなジャンプをしてもハンドルが手から離れてしまっては意味がありません。自分の癖や好みに見つけ、手に合ったハンドルを選びましょう。
ハンドルのグリップで掴みやすさが変わる!
ハンドルのグリップには様々な形状や太さがあります。そして表面の素材もゴムやレザーがあったりと本当に多くの種類のハンドルが販売されているわけですが、こればかりは自分の手と相談する必要があります。手の大きさはもちろんのこと、ハンドルを手の平でつかむか、指を引っかけるだけなのか、など持ち方はライダーによってさまざま。実際にハンドルを掴んでみて、自分に合ったものを選びましょう。
ラバーグリップ
ラバーグリップは他のグリップと比べ耐久性能が高いことが特徴です。
EVAグリップ
EVAは柔らかく弾力があり、軽量で劣化しにくいというのが特徴です。また、低温特性に優れ寒い場所などでも硬くなりません。
スウェードグリップ
スウェードグリップは水分を含むことでグリップ力が増すため多くのライダーから好まれる素材の一つです。
マイクロファイバーグリップ
スウェードグリップと似ており水分を含むことでグリップ力を増すのが特徴です。また、触り心地がスムーズです。
マイクロファイバーグリップのハンドル一覧はこちら!スピントリックが簡単に!?T-Barハンドルとは
T-Barハンドルというのはハンドルとロープの中間に小さなグリップが付いているモノのことを指します。このT-Barハンドルはスピントリックをハンドルパスをしなくてもいいように開発されたものです。スピントリックなどを練習している方にオススメです。
メインラインの材質とそれぞれの特徴
ウェイクボード用ロープの素材について説明する前に当ストアをご利用いただく皆様からよくいただく質問をご紹介したいと思います。
Q. 水上スキー用やトーイングチューブ、バナナボートに使われているロープとウェイクボード用ロープの違いは?
A. 他のウォータースポーツ用ロープ(水上スキー、トーイングチューブ、バナナボート)と違い伸縮性がありません。ウェイクボードは基本、船に牽引され遊ぶスポーツです。そのため、伸縮性のあるロープを使用すると常に伸びたり縮んだりするのでライダーの負担が大きくなります。負担だけがデメリットではなく、一定の感覚が保つことも出来なくなるためエッジやスラローム、そしてジャンプをすることも難しくなります。
ウェイクボード用ロープ以外のウォータースポーツには基本、表面が熱処理された「PPロープ」や「PEロープ」が使用されています。ウェイクボード用ロープでも同じ「PEロープ(ポリプロピレン)」を素材としたロープがありますが、伸縮性を抑えるために表面をPVCでコーティングしています。
PP/PEロープ(ポリロープ)
PP/PEロープは低価格に設定されていることが多く、他のロープより2~3%ほど伸縮することが特徴です。特徴でありデメリットでもある伸縮性ですが、伸縮があることによりボードが受ける衝撃とライダー自信が波から受ける衝撃を多少吸収してくれるためメリットともなりえます。
ウェイクボード用ハンドルセットに組み込まれていることが多く、これからウェイクボードを始める方や初心者、そしてグループで利用される方にオススメです。
ダイニーマ
ワイヤーのように強度があり一切の伸縮性がありません。ねじれ、海水等に強く、耐候性に優れていることがダイニーマラインの特徴です。
ダイニーマと他の材質のロープを混合したハイエンドシリーズも数多く販売されています。
スペクトラ
鋼の10倍の強度を持つロープがスペクトラです。一番の特徴はその軽さにあり、ウェイクボード用ロープの中で最も軽量の材質です。
伸縮しないのはもちろんのこと、スペクトラロープは他のロープに比べて浮力があり非常に丈夫に作られています。
ダイニーマロープと同様、スペクトラと他の材質のロープを混合したハイエンドシリーズが数多く販売されています。
コーティング(ケーブル)
使い勝手がよくオリジナリティーに溢れるメインラインそれがコーティングロープです。このロープのベースにはダイニーマ、もしくはスペクトラロープが使用されており他のロープと比べねじれにくく、強度があります。
コーティング素材にはPU(ポリウレタン)やPVC(塩ビ)、もしくはシリコンが使用されています。PUとPVCの特徴は表面が滑らかなことです。シリコンは浮力性を持っていることが特徴です。
CFS(クレイジーフュージョンスペクトラ)
現時点で最も使い勝手がよく世界中のウェイクボーダーから支持されるロープ、それがCFSロープです。※NASF(ニューエイジスペクトラフュージョン)とも呼ばれています
CFSロープはコーティング(ケーブル)ロープの欠点であった耐熱性・ヒビ割れ・強度の全てを改善した革命児とも呼べるロープです。
どの長さのメインラインを選べばいいの?セクションって何?
70フィートまで調整可能なラインを見る 75フィートまで調整可能なラインを見るウェイクボード用ラインを購入するときに気を付けたいことは何でしょうか?1つ目はそのラインに伸縮性が有無、2つ目は長さです。最近は50~80フィートの長さが主流となっており、セクションの数も4~8つのものが多い傾向にあります。セクションとはラインのエンド部分から長さの調節(2.5、5フィート)ができる区分けのヒモの名称です。
知っておいて損はない!メインラインとハンドルの豆知識
ウェイクボード用メインラインについて知っておきたい豆知識をいくつか紹介します。
自分に滑りに合ったロープの長さを見つける、これはウェイクボードをする人であれば誰しもが一度は悩む内容です。
下記にロープの長さの調整方法を記載していますが、これは2ウェイキ(2つの波を飛び越すこと)が出来るようになるまでの内容となります。滑りやすさに関してはロープの長さを変えても大きく変わりません。※55~65フィート内であれば
STEP 1:安定して滑り、左右に行くことが出来るようになるまでは①の白い波が立つ場所で練習することをおすすめします。この場所は波の幅も広く左右に行く練習などをするにはもってこいです。
STEP 2:ある程度、自分が思うように滑ることが出来るようになれば①と②の間で練習しましょう。波の外に出ても安定して滑れるようになるまで練習しましょう。
STEP 3:どの場所にいても安定して滑れるようになればいよいよ次はジャンプです。STEP 2と同じように①、②の間で1ウェイキの練習をしましょう。
STEP 4:1ウェイキができるようになれば次は2ウェイキです。ここで初めてセクションを利用しロープの長さを調整します。2ウェイキをしたいけど、波の手前に着地してしまう場合は1セクション短くしてみましょう。
番外編:ジャンプをする上でロープを長くすることのメリットとは
ロープを長くなることで左右に動ける幅が広がるため、スピードのあるターンやエッジをかけることができます。そのため、ジャンプの高さや飛距離が伸びます。「大きく、派手に見せたい!」という方は普段滑っている長さからもう1セクション長くしてみてもいいかもしれません。
「良いロープを使っているのにロープがねじれる!」、「絡みにくいって商品説明に書いてたけど結構な頻度で絡むぞ?」なんて経験ありませんか?
当店のスタッフたちも少なからず1度は経験しています。(笑)どうすれば、ねじれにくく、絡みにくくなるのでしょうか。
対処法 : (ハンドル側から)丁寧に巻き直す!
ザ・王道ですが、どんなロープでも適当に巻き直すとねじれてしまったり、次使う時に絡んでしまったりします。※その中でもコーティングラインだけは適当に巻き直してもねじにくく、絡みにくいです
そのため、ロープを巻き直すときはロープのねじれを確認しながら巻き直しましょう。面倒ですが、使おうと思った時に絡まっていて解く作業に比べると圧倒的に楽だと思います。
特にフラットライン(きし麺状のロープ)などはねじれが確認しやすいのでロープの形状や編み方を意識するともっと良いでしょう。
何なとなくは理解できた!けど不安…そんな時はマリンショップMGSの実店舗に行こう!
マリンショップMGSではウェイクボード用品やトーイングチューブ、そしてバナナボードなどを販売するだけでなく、当店のスタッフが「水遊びを楽しみたい方」からのご相談などにも乗らせていただいております。
「ウェイクボードに使うハンドルとロープのことをちょっと聞いてみたい」といったようなご要望があれば是非、実店舗までお越しください!
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